- 1約 15 分なぜ層に分けるのか — 「層」という考え方そのもの通信は「宛先を書いた紙を、宛先を書いた封筒に入れ、それをまた別の宛先を書いた袋に入れる」という入れ子の構造を持っています。層とは、この入れ子の一段一段のことです。
- 2約 15 分信号からフレームへ — ビット列をどこで区切るかケーブルを流れてくるのは、切れ目のない0と1の連なりです。受信側は「どこからが1通のデータか」を自力で見つけなければなりません。
- 3約 15 分MACアドレスとスイッチ — 同じ部屋の中の配達スイッチは、通過したフレームの「送信元MAC」を見て、どのポートの先に誰がいるかを勝手に覚えます。転送するときに見るのは「宛先MAC」です。学習と転送で見る場所が違います。
- 4約 16 分IPアドレスとサブネット — なぜ住所を2段に割るのかIPアドレスは32ビットの1つの数ですが、先頭何ビットかを「どのネットワークか」、残りを「その中のどの機器か」として2段に読みます。この切れ目の位置を指定するのがサブネットマスクです。
- 5約 13 分ルーティング表 — 複数の行が当てはまったら、どれを選ぶのかルータは、宛先に当てはまる行の中から「最も細かく指定している行」を選びます。これを最長一致(longest prefix match)といいます。
- 6約 17 分経路は誰が決めるのか — 静的・動的とデフォルトゲートウェイルーティング表の行は、人が手で書いたもの(静的)と、ルータどうしが会話して自動で作ったもの(動的)の2つの出所から埋まります。どちらを使うかは規格が決めることではなく、実務上の判断です。
- 7約 19 分NAT — アドレスが足りない世界の辻褄合わせ家庭や社内から外へ出る通信は、途中で送信元のアドレスとポート番号が書き換えられています。書き換えの対応表は、通信を始めた瞬間に作られ、使われなくなると消えます。この「勝手に生まれて勝手に消える」性質が、NATのふるまいのほとんどを説明します。
- 8約 14 分ポートという多重化 — 1本の線に何本もの会話1本の回線の上で何十本もの通信が同時に成立しているのは、宛先を「どのホストか」だけでなく「そのホストのどの窓口か」まで細かくしたからです。この窓口の番号がポートで、届いたデータをどの会話に振り分けるかを決めます。
- 9約 16 分なぜ手を3回握るのか — 「接続」という幻想の作り方IPは荷物を1つずつ投げるだけで、「つながっている」という状態をどこにも持ちません。TCPの接続とは、両端のメモリに置かれた合意のことです。その合意を作る手続きが3ウェイハンドシェイクです。
- 10約 18 分届いたことを確かめる — ACKと再送、そして規定と実装のズレネットワークには「送った」ことを保証する仕組みがありません。TCPが信頼できるのは、送った側が相手からの確認応答(ACK)を待ち、返ってこなければもう一度送るからです。届いたことを知る方法は、相手に言ってもらうことしかありません。
- 11約 18 分送りすぎない仕組み — フロー制御と輻輳制御の違いTCPには「送りすぎない」ための上限が2つあります。相手の受信バッファの空きを示す rwnd と、途中の経路が耐えられる量を送信側が推定した cwnd です。別々の理由で別々に動きます。
- 12約 20 分名前からアドレスへ — DNSは巨大な委任の木DNSの木は、単に階層が深いのではありません。各ノードで**権限そのものが別の組織に移譲**されています。上位は下位の中身を持たず、「あちらに聞け」と紹介を返すだけです。
- 13約 15 分パケットを自分の目で見る — 切り分けの型「つながらない」という報告は、それ自体では何も特定していません。第14週から積み上げてきた層は、ここで「どの段まで生きているかを下から順に確かめる」という手順に変わります。